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【実録】緊急オンライン授業~考察編③~

こんにちは!うるま市で開校予定の学習塾ベンガルです!

今日は県立高校の休校延長が発表されました。

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これを受けて明日以降、各自治体管轄の小中学校も休校延長を発表する見通しです。

さて最近は猫も杓子もオンライン授業に取り組んでいますが、もうひと月ほどはかかりそうな感じです。そこで今日はリアル授業との対比を通してのことを授業メモとして書いておきたいと思います。

目次

リアル授業との比較

オンライン授業を通してリアル授業との違いをがいくつか見えてきました。リアル授業に潜むいくつかの構造が露わになってきたところです。

オンライン授業から見える授業の構造

権力関係という縦の糸

教室には権力関係が存在します。そこに批判すべき点はあれど、ある程度教室の秩序を保ち、勉強に向かわせる働きをしています。

リアル授業にははっきりとあるものですが、オンライン授業では弱くなっています。

雰囲気という横の糸

これは教室という「場」のもつ力と言えるでしょう。生徒の勉強するぞ!というエネルギーや勉強したくないな~という疲労感などの空気感をもっています。それは多かれ少なかれ生徒を動かしていきます。優れた講師はそこを汲み取り、授業をアレンジしていきます。

クラスが一つのチームとして機能せず、それぞれが分断された個として存在しているのがオンライン授業です

拘束性をもつ

教室に来て一定時間座り、テキストを広げ、勉強することは「拘束」そのものです。時間的、空間的に拘束しています。そして「勉強に向かうこと」そのものへの拘束性ももっています。

オンライン授業ではサボることも、映像教材では視聴そのものも自由になりがちで、拘束性が弱いものです。

情報量が多い

これは授業の学習内容という情報量ではありません。教師の意図、生徒の理解度、設問の位置づけなどの学習内容以外での情報量のことです

オンライン授業はこちらの意図が伝わりにくく、生徒の理解度の把握が難しく感じます。リアル授業には生徒の手元を見たり、表情を見たりしながら様々な情報を得て授業を修正していくという面があります。

それらを手放して「教える」ことができるのか?

対等な立場に立って

オンライン授業では縦の権力関係がないので、生徒はともすれば「視聴者」や「傍観者」となってしまいます。飽きたら消す、が可能なのです。だいたいの生徒はそんなことしませんが、録画配信系の映像教材等だと離脱率は相当高いんじゃないでしょうか

そもそも生徒が勉強にコミットしない状況すら生まれます。

対等な立場に立っても「教える」関係性を築くことができるのか。そこを意識しないといけませんし、生徒にオラオラしてる先生がオンライン授業に移行しづらいのも何となく理解できる気がします。

「場」としての教室

塾においてクラスの雰囲気は学習量や成果に大きな影響を与えます。でも、そのクラスという「場」がないのです。

雰囲気や結束という横の糸なくして授業を長期間組織していくのは困難です。オンライン授業という形式でもクラスという「場」を持ち続けることが必要です。

オンライン授業の弱点を乗り越えて

オンライン授業をより良くするためのポイントを自分用のメモとして残しておきます。

権力関係を乗り越える

上下の権力関係を脱し、一対一の個として接していく事が求められます。上下関係に従って勉強しているだけの生徒は長期化すれば辞めると思います。だって怖い先生がいなくなったんですもん。

クラスという「場」を作り出す

同じ授業を受けるメンバーに「クラスであること」を意識する場を作り出すことが必要です

誰かに指名して答えてもらったら、全員で拍手する。出席率を皆で共有する。全員で目標を共有する。Zoomならハンドサインを送る、ブレイクアウトルームで生徒同士対話する等も活用できます。

一つのまとまりであること、メンバー間の交流を続けることが大切だと思います

拘束性を作り出す

オンライン授業は使ってるソフトにもよりますが、録画もできます。でも僕は録画はしません。

録画すると「今日受けなくても良い」からです。オンライン授業は録画配信系の映像教材と違って「今、ここでしか受けられない」ものです。その点ではリアル授業に近いもの。

ある程度の拘束性を持たせる方が勉強してもらうのに良いはずです。今、ここでしか受けられないことを大切にすべきです。

生徒の状態を把握する

理解度しかり、集中度しかり。生徒の状態を把握することに努めること。

授業が進めやすいというだけなら理解に欠けています。そうすることで生徒のオンライン授業へのコミットが高まります。

まだ書いてる人?と問いかけて手を振らせる。わからない人?と問いかけてサインを送ってもらう。チャットでメッセージを入れてもらう。生徒のノートを写してもらう。画面と手元との視線の行き来を見て板書の進み具合を理解する。

生徒の状況を把握してること、しようとしてる事をはっきりと言葉にして伝える。これだけでも生徒はぐっと授業にコミットしてきます。

結局はコミュニケーション量

オンライン授業とリアル授業にはいろいろ違いがありますが、コミュニケーション量が違うのはたしかでしょう。

これまでそこまで意識されてこなかったことであれ、言葉以外のコミュニケーションも相当行っていたことを痛感してるオンライン授業者も多いんじゃないでしょうか。僕はそうです。

録画配信系の映像授業との違いも結局はリアルタイムのコミュニケーションがあるかないか、です。

生徒の状態を把握するのもクラスという場を作り出すのも網の目のように張り巡らせたコミュニケーションから生まれます。

オンライン授業を「授業配信」と捉えず、リアル授業の延長線と捉えてコミュニケーションを楽しんでいきましょう

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