こんにちは!うるま市江洲・宮里エリアにあります学習塾ベンガルです!
本日は【読書ログ】をば。
この1ヶ月ほどアート思考やアートの本を読んでいます。といっても難しいものでなく、やさしい本ばかりですが。
その中でもお気に入りのアート思考の本をご紹介します。
『13歳からのアート思考』末永幸歩(ダイヤモンド社/2020)
「こんな授業が受けたかった! 」700人超の中高生たちを熱狂させ、大人たちもいま最優先で受けたい「美術」の授業!!論理もデータもあてにならない時代…20世紀アートを代表する6作品で「アーティストのように考える方法」がわかる!(Amazon紹介文より抜粋引用)
こんな感じの本です( ´∀`)
「鑑賞あるある」がぶっ壊れます
「鑑賞あるある」から解放され、すこしだけ自由にアート作品を受け取る準備ができる本です。
アート鑑賞ってどういうイメージがありますか?
- 「わ〜」とは思うけど、言葉がでない
- 難しくてよくわからない
- 解説を読んで知ったかぶる
- 良いこと言わなきゃならない気がする
- 「わかってる」と思われたい
- だから、そもそも作品に集中できない
といった感じでしょうか。
実は、ここに書いたものはぼくが思っていることなんですけども。笑

アートってたしかに難しい感じもするよな…



そう思っちゃいますよね…
アートには「きまった見方」があり「きまった感想」があり「きまった答え」がある。
「鑑賞あるある」ですよね。
見る側は必死で「おれ、わかってます」みたいな感じで、すまし顔で作品を見ているわけです。
そういった息苦しさからアート鑑賞を救い出してくれるのが本書なのです。
6つのレッスンとして
6つのレッスンを通して「鑑賞あるある」を壊していきます。
- 「すばらしい作品」ってどんなもの?
- 「リアルさ」ってなんだ?
- アート作品の「見方」とは?
- アートの「常識」ってどんなもの?
- 私たちの目には「なに」が見えている?
- アートってなんだ?
並べるとすこし難しそうですが、読んでみるとそんなことはありません。
作品も掲載されていて、イラストも豊富。ほんとうにイメージしやすく書かれています。


そして「問いかけ」が多いんです。けっこう「かんがえる」ように仕向けてきます。笑
この「問い」について考えていくことで、すこしずつ「鑑賞あるある」が壊れていきます。
マッサージを受けて筋肉の緊張がほぐれていくように、「問い」を通してアート鑑賞のこわばりが解かれていくのす。
いつのまにかアートの流れを追えちゃう
現代アートまでの大まかな流れを追うことができます。(1960年代頃のポップアートぐらいまで)
それぞれの時代の状況を考え、作品のもつはたらきを教えてくれます。すこしだけ知識をもって作品と接することで手がかりが与えられます。
6つのレッスンで取り上げられるのは
- マティス『緑のすじのある夫人の肖像』
- ピカソ『アビニヨンの娘たち』
- カンディンスキー『コンポジションⅦ』
- デュシャン『泉』
- ポロック『ナンバー1A』
- ウォーホル『ブリロ・ボックス』
など。その他にもいろんな作品が登場していきます。


紙面で見て、作品の背景を考えることで作品の立ち位置が見えてきて、大まかなアートの流れ、アーティストの試行錯誤がわかってくるんです。
(そして地味に大学入試の現代文理解に通ずるところもあるという。芸術論ってたまに出たりしますからね)
感想
大人の僕たちこそ読むべき!
6つのレッスンには、それぞれ見方や感じ方を養っていく「問い」が用意されていました(さっき書いたっすね)
この問いに答えていくことで自然と自分なりの見方や感じ方に気づいていくことができます。
この本は、アート鑑賞の「整体」です。体のゆがみをとり、もっとも自分にあった姿勢にしてくれるように「じぶんの見方」を取り戻してくれます。
本書ではピカソの言葉を引きます。
「すべての子どもはアーティストである。問題なのは、どうすれば大人になったときにもアーティストのままでいられるかだ。」
『13歳からのアート思考』末永幸歩(ダイヤモンド社/2020)P11
本来もっていたアート思考をとりもどすため、大人の僕たちこそ読むべき本だと感じています。
「答えがある」ということに慣れすぎて、そこから出られなくなっているのが、僕を含める多くの大人だと思います。
僕もじぶんの探究心を燃やしていきたいところです。
アートだけの話じゃない!
近年、「アート思考」が注目されています。本屋にいけばビジネス書でも教育コーナーでも、アート思考に関する本を見つけることができます。
アートが重要視されているのは技術的・知識的な側面ではありません。また単純な感受性の話でもないと思います。
「じぶんの感じた方をもとに考えていく」「じぶんの感じたことを深掘りしていく」といった、思考・探究の部分こそがアート思考として求められているのだと思います。



探求こそアートってことだな!



根っこのところが大切ってことガル
こうも書かれています。
「自分の興味・好奇心・疑問」を皮切りに、「自分のものの見方」で世界を見つめ、好奇心に従って探究を進めることで「自分なりの答え」を生み出すことができれば、誰でもアーティストであるといえるのです。
同書P301
アート思考は芸術だけに限ったことではなく、じぶんの興味をもって探究を進めるすべての人に役立つものであり、そのすべての人がアーティストなのだと感じるようになりました。



仕事に没頭してる人も?



子育てに奮闘してる人も?



みんな自分の問いをもち、答えを探している面でアーティストということになるガル!
そこに絵であるか、音楽であるかといった「形」は関係ありません。思考・探究のとこがしっかり根を伸ばしていれば「アート思考」なんだと思います。
いまのところこう考えています。この本には時々もどってくると思います( ´∀`)

