大掃除は仕事のできない人のすること

大掃除は仕事のできない人間のすることだ。昔、どこかで読んだことがある。

この時期になると、つくづくそう思う。もはやそう思うのが冬のマイ風物詩となってしまったぐらいにそう思う。

そもそも掃除というデイリーな作業に抜け漏れがあるから、年末にためこんでいるに過ぎない。大掃除とはそんな悲しい者たちがやることである。そんな事が書かれていた気がする。どこで読んだか思い出せないのだけど、いつかの大掃除の時に捨ててしまった記憶なのかもしれない。

今年の汚れを今年のうちに、という人もいる。

そもそも、その日の汚れをその日のうちに落としておけばよい話である。つくづく悲しい話だ。

年末に掃除をして綺麗にすることで運気が上がるという人もいる。

なら、毎日を綺麗に迎えた方が運気が上がると思う。運気をあてにしないと掃除ができない悲しい話である。

大掃除をするのは、無計画な人間だ。計画性をもって小まめに対処しておけば、大掃除は必要ないだろう？

年末になって掃除用品を買いに走る人間がいる。愚かだ。日頃から買っておけば、そもそも汚れないですむ。おそらく年末に掃除用品を買っている人間は中原中也の「汚れちまった悲しみに」とかが好きなやつだろう。

掃除は恒常性を志向する人間的な行為だ。動物は掃除をしない。ならば、掃除をしないのは非人間的だとすら言える。

年末まで掃除をため込んだ非人間的な人間が、運気を高めるという人間的なことを希求するのはちゃんちゃらおかしく、滑稽すぎて泣けてくる。つくづく悲しい話だ。

ましてや教室だ。大事な商品だ。小さな劣化ともいえる汚れを年末まで放置しておくなど、品質管理ができていない証左でしかない。

つまるところ大掃除をする者に丁寧な仕事などできないということだ。掃除も仕事のうちだからだ。

大掃除をすると「気持ち良いね」と言いだす人もいる。いわゆるカタルシスである。スッキリ効果である。

笑わせてくれる。それを言うなら今までうっすら気持ち悪かったね、だろう。

てことで

大掃除完了です！

めっちゃ気持ちいいいいいいい！

これで良い年が迎えられる！

運気上がった！知らんけど！なんか上がった気がする！

めっちゃカタルシス！すこぶるスッキリ！精神の浄化！メンタルクリーニング！

たしかに今年も計画通り進められなかった。でも、大掃除でリカバーした！それだけで最高！アンタ最高！

今年こそは大掃除しないぞ。必要ない状態を作るんだ、と心がけてはや10年。一度も達成したことありません。

日々、微妙に手の回らないところまで掃除できたかなと思います。やはり大掃除をすると、なんだか年末っぽい感じがします。

仕事なんて、やればやるほどできないことにぶちあたっていくもんですから( ´∀｀)

毎年成長できない自分に出会う。毎年すこしの後悔を感じながら年末を過ごす。

それがあるからこそ、来年こそはって思って生きられる気がする。大掃除してる時って自然と今年をふり返ってしまう。

大掃除は戦いだ。汚れという自分の弱さと後悔と向き合って、拭き取って、流して、捨てて。

壁を机をガラスを床を、そうやって磨いていく中で、本当に少しずつじぶんを磨いていく。これが悲しいほどに少しずつなんだけども。それでも磨いていることには変わりはない。

たぶんこの調子でいけば来年も悲しみを抱えながら大掃除しますよ、僕は。笑

どことなく切ない気持ちになる大掃除が僕は大好きだ。そしてここを読んでいるあなただってそうなはずだ。

この記事をすべてのオオソウジストに捧ぐ。