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【実録】緊急オンライン授業~考察編②~ 

こんにちは!うるま市開校予定の学習塾ベンガルです!

ベンガルマン

開校予定がますます見えなくなってきました…
今は勤め先の教室と生徒に全力集中…

さて、勤め先にてオンライン授業を行っています。

毎日ですが、オンライン教材の弱点については前回の記事に少しだけ書いています。今日はもっと踏み込んだ内容を書いて、それを乗り越える道を探したいと思います。

目次

オンライン授業の弱点

いま勤め先では大人数でのオンライン授業を実施しています。多い時には40~50名ほどの生徒が受けています。制約のある中でベターを増やしつつ、少しずつ前進している状況です。

どれだけ参考になるかわかりませんが、実際にやってみて実感しているオンライン授業の弱点をまとめてみたいと思います。

映像教材はレッドオーシャン

近頃の映像教材の進化は目覚ましく、ありとあらゆる目的に沿ったものが提供されています。廉価でも高品質なものも多く存在します

オンラインでのライブ授業を単なる「授業の配信」だけにとどめてしまうと、これらの映像教材と同じ土俵で戦うこととなります。そこは難敵ひしめくレッドオーシャン。強豪との競合は避けられません。地方の小さな学習塾など瞬殺されてしまう厳しい環境だと思います。

「授業を配信して自宅で見られる」こと以外での機能をあわせ持つ必要があるでしょう

対面の場での関係性が前提

今回の休校措置によりオンラインに移行を余儀なくされた場合、あくまでもオフラインでの関係性を前提としたものです

すでに僕たちは僕たちのオンラインでのライブ授業を受ける生徒たちとリアルでのつながりを持っている。そういう状態です。

それはもちろん良いのですが、果たして新規で入ってくる生徒や体験で授業を受ける生徒にも同じだけの効果と満足を提供できるでしょうか。オフラインでの関係性を抜きにして評価できる、効果が出る指導となるでしょうか

オフラインでの関係性がない生徒にとっては単なる映像教材と変わらぬものに映ってしまう可能性があります。それでも別に効果がある、評価されるという場合はこの記事を読むだけ時間の無駄なんですけど、僕はやっぱりそうは思わないんですよね。

映像教材よりも授業配信者本人がより近くにいるというアドバンテージを活かすことがポイントなんじゃないかなって思います。

拘束性の弱さ

これはめちゃくちゃ弱点ですね。拘束性が弱い。

受け身の学習になりがちな映像授業と違って「受けさせる」「勉強させる」という拘束力と持ってるのが対面授業だと思います。事実、僕のところに来た生徒も映像系から移ってきて成績が上がるということがあります。対面だとやらざるを得ないってだけの話ですね。

映像系の塾でもうまくいってるところは「拘束性」をあの手この手で作りだしているように思います。

生の授業に比べるとオンラインでの授業配信は、拘束性が弱いように感じているのが今の正直な気持ちです

それはそれで仕方がないとも思います。対面授業でリアルに会う。この「リアルに会う」っていうのに価値があるからアイドルの握手会が流行るわけだし、CDの売上が落ちてもライブの売上が伸びるわけです。多少の誤解はあれども、そうじゃない?

拘束性をいかに作るかがオンライン授業のカギとなる気がしています。

理解度の把握の難しさ

やってると感じますが、生徒の理解度が把握しづらい

リアル授業だと手元を見たり、進み具合を見たりできるので理解度や定着度の把握がスムーズです。でもオンラインだとそうはいかない。手元を写してもらうことは可能ですが、大人数だと時間もかかるし、把握の解像度が低くなる気がしています(時にはカメラの解像度も低い場合もあります)

理解度の把握のために手を打つことが必要となります。

理解度の把握に対する方略として「宿題のLINE提出」を実施しました(2021.9.30 追記)

生徒のコミットの弱さ

上に書いた「拘束性」と重なる部分ですが、生徒の授業への参加度というか、俺は授業を受けるぜって感じが低いように感じることが多々あります。これは授業が多すぎる、人数が多すぎるという弊害でもあります、そう感じるのもたしかなのです。

おそらく今後、わからないものをそのままにしたり、モヤっとしたところをやり過ごしたりするのも増えてきます。成績の開きは大きくなります。面倒くさいと思えばすぐに欠席する生徒も出てくる気がします。

授業へのコミットを高める方法も考えなければなりません

演習量の不足

オンライン授業では情報量が少なくなる傾向にあります(ぼくのやってみた範囲では)。

特に抜け落ちてしまうのは演習じゃないでしょうか。演習量が少ないということがオンライン授業の弱点だと思います。実感としてはいつもの授業の半分から6割といったところでしょうか。

課題なり何なりで演習量を確保する方策を練らなければなりません

オンライン授業をカスタムする

ここからは今以上のオンライン授業にするために僕がやってみたいカスタム例を並べておきます。特殊な状況のなかでのオンライン授業なのでままならない部分もありますが、少しずつテストしていきたいと思っています。

学習の「パッケージ」を作りだす

そもそも学習塾は授業だけをする場所ではありません。授業→演習→チェック→課題などの一連の流れを学習のパッケージとして提供してきたはずです。それがオンラインになって弱くなってしまった、と。そう感じています。

ならばパッケージをまた作り出せば良い。授業をやるだけでオンライン配信を終えるんじゃなくて、宿題や課題を提出させればよいわけです。

宿題を出す

宿題を出して演習量を確保できれば一番です。やり取りはLINE等のコミュニケーションツールかGoogle classroom(グーグルクラスルーム)等を使えばできます。僕の今の状況は一存では決められないので難しいところではありますが。

一番の難点は、どうやって宿題を渡すかというところです。プリンタがないご家庭も多いでしょうから、郵送や手持ちのテキストをやってもらうことが手っ取り早い気がしています。

オンライン自習室

いろいろな所での実践例を拝読していますが、効果が高そうでまだ実現できていないのがこれです。オンラインで自習をすることで演習量を確保することは可能になります。そこで質問のやり取りを行うことも可能です。

テストの実施

オンラインでテストを行うことも可能です。Googleフォームを用いれば簡単な選択問題ならパパっと作れたりします。リアル授業では確認テストがあったので、それに向けて勉強するということもありました。オンラインでも同じことだと思うので用意してみたいと思います。

出欠確認とご家庭とのコミュニケーション

拘束性を高めるためにいつも以上に出席確認と連絡をする必要があります

オンライン授業は配信に気を取られがちで、出席確認も面倒なのですが重要な部分です。またお昼に授業配信を行う場合にはお家の方がまったくわからない状態になるのでご家庭の方へのご連絡も喜ばれます。

ご家庭の方が置いてきぼりになりがちな部分もあるので密にコミュニケーションをとることで安心してもらえます。いま実際に行っていて一定の手ごたえを感じつつ、今後、授業への拘束性を高めることができればと思っています。

授業内のやり取りを増やす

オンライン授業が関係性を前提にしたものであるなら、関係性を積極的に深めるためにやり取りを増やしてコミュニカティブな授業を目指しています

そのためには授業中にどんどん語り掛けることが必要だと感じています。Zoom使用の場面で言えば、名前を呼ぶ、指名して答えさせる、雑談をする、チャットで答えてもらう、いいね・拍手などのサインを送ってもらう、入室した時に声をかけてあげる、じゃんけんをする、名前をあだ名に変える、名前の横に好きな食べ物を入れる、トークテーマを送ってもらう、チャットでの質問をどんどんさせる、オンライン昼ご飯を開催する、短時間のマンツーマン面談をする等いろいろあります。

(ちなみにオンライン昼ご飯はめっちゃおすすめです 笑)

今後オンライン授業での新規入会があった時にもこれらの事を行って関係性の構築に挑んでいきたいと思います。

今はこれをもっと良くしたい

今の状況をしのぐには、オンライン授業しかない気がしています。

もちろん三密対策を完全に行った上での対面授業の継続も可能だと思います。それでも市民意識としては、やはり感染拡大の可能性はできるだけ低くしたい。対面授業は避けたい。オンラインに頼らざるを得ない。

ならばより良いものにするためにもっと良いものにしていきたい思っています。オンライン授業で生徒をもっと伸ばせるようにしてきたい。そのために今後もいろいろ試してみたいと思っています。

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