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【読書ログ】『モチベーション3.0』持続する「やる気」をいかに引き出すか

こんにちは!うるま市の学習塾ベンガルです。

今回はモチベーション、つまりやる気についての有名な本。

僕の教室運営はもちろんのこと、子育てのヒントにもなっている本です。

『モチベーション革命3.0』ダニエル・ピンク(2015/講談社+α文庫)

著:ダニエル・ピンク, 翻訳:大前研一
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目次

モチベーション3.0とは?

本書ではモチベーションを3段階に区分けしています。

  • モチベーション1.0=生きるためのもの
  • モチベーション2.0=ごほうびと罰によるもの
  • モチベーション3.0=学びたい、創造したい、世界をよくしたいという欲求にによるもの

生きるための欲求であるモチベーション1.0は、お腹がすけばご飯が食べたくなるというものです。

モチベーション2.0は、いわゆる「アメとムチ」のごほうびによるやる気です。

いまの会社の多くはこれで動いています。成果報酬とか。

お子さんに「〇〇ができれば、これをあげる」のようにごほうびをあげることもあるかと思います。

モチベーション3.0は、自己実現欲求ともいえるような「こうしたい」「こうなりたい」という自分や社会のあり方に根ざした欲求です。

ボランティアなどの無償の活動へのエネルギーはここから来るものが多いでしょう。

モチベーション3.0は、人間には、学びたい、創造したい、世界を良くしたいと言う第三の動機付けもある、とみなしている。

『モチベーション革命3.0』ダニエル・ピンク(2015/講談社+α文庫)P40

モチベーション2.0の意外な落とし穴

一般的に広く用いられるアメとムチ(モチベーション2.0)には落とし穴があると指摘しています。


【アメとムチの致命的な7つの欠陥】

①内発的動機づけを失わせる。

②かえって成果が上がらなくなる。

③創造性をむしばむ。

④好ましい言動への意欲を失わせる。

⑤ごまかしや近道、倫理に反する行為を助長する。

⑥依存性がある。

⑦短絡的思考を助長する。

同書P113

つまり、

本来もっていた「楽しさ」がなくなって

余計に悪い結果になり

視野が狭くなって

「良いこと」をする気がなくなり

ズルが横行し

どんどんごほうびの必要量は上昇し

深く考えないようになる。

という結果に陥ってしまうことを示しています。

モチベーション3.0の3つの柱

本書によると、モチベーション3.0には3つの柱があります。

①自律性

「じぶんの決めたことを、じぶんのやり方でやりたい」という欲求を尊重します。

自己決定こそがモチベーションを高めるとしています。

この例に当てはまるのに、有名なのはGoogleの「20%ルール」でしょう。これは勤務時間の20%(1週間に1日)を主要業務とはちがうテーマに取り組むルールです。この中からGmailやGoogleマップ、docsなどが生まれたと言われています。

元ベンガル

空き時間に作ったのか!

二一世紀は、「優れたマネジメント」など求めていない。マネジメントするのではなく、子供の頃にはあった人間の先天的な能力、すなわち「自己決定」の復活が必要なのである。

同書P161

そもそもマネジメントは人間の本性とは一致しないのではないだろうか?

同書P155

②熟達

「もっと上達したい」「うまくなりたい」という思いを重視します。

スポーツや楽器などに打ち込んでいる時の無我夢中な状態を大切にします。

何か新たなことや興味を引かれることをマスターしたいという衝動が、生産性(向上)を予測するうえで最も的確な判断材料だと分かった。

同書P203

③目的

「何のためにこれをするのか」「人生をどう生きたいのか」という思いを大切にします。

点数やお金といった「利益」や「数字」ではなく、どう生きるかという「意味」を重視する組織が求めらるとしていいます。

〈モチベーション3.0〉は利益を否定はしないが、「目的の最大化」を同じくらい重視する。

同書P231

利益志向の動機は、目標達成の重要な活力となってきた。だが、これが唯一の動機ではない。一番重要な動機でもない。

同書P245

まとめ

  • ごほうびは時に逆効果
  • 子どものもつ「自律性」を重視してあげる
  • もっとうまくなりたい、できるようになりたいという気持ちを邪魔しない。
  • 「何のために勉強するのか」を話す。

個人的に印象に残っているのは「自律性」の部分。はじめて読んだ2年前も今回も納得感の高い箇所でした。

じぶんで決め、じぶんで実行していくという仕組みを塾や子育ての中で作っていかなければなりません。

テスト勉強のスケジュールや教材の選択を「じぶんで決める」というのはやる気の面で大きな意味がありそうです。

自然と備わっている「もっとうまくなりたい」という気持ちも尊重してあげたいものです。

小学校低学年の子なんかは「点数」の話よりも字が「うまくなってる」とか、計算が正確に「できるようになりたい」とか、そういう話を中心にしてあげてたいな、と思っています。

著:ダニエル・ピンク, 翻訳:大前研一
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